織りも洗いもスローであること

織りのこと

ガッチャン ガッチャン…、1日30mほどしか織ることができない50年以上前のシャトル織機。今治にも数えるほどしかない骨董品のような機械ですが、時代遅れの構造にタオルを織るのに適した長所が隠れていました。高速で織り上げる現在の織機と比べると、遥かに遅いスピードで織り上げます。その結果、糸を強く張らないので1本1本の綿の繊維が空気を含みます。さらに仕上げ洗いも時間をかけてゆっくり回すことで、でき上がった生地はふっくらゆったり。ゆっくり作ることがタオルに心地よい手触りと吸水性をもたらしてくれるのです。

薬剤のこと

きなりのタオルの場合、製造工程で使う薬剤は、マルセル石けん、ソーダ灰、天然糊(食品用と同じもの)、糊抜き酵素(アミラーゼなど)。

苛性ソーダなどの強アルカリは使わず洗う回数と時間でコントロールします。
弊社のおむつ生地のように煮沸洗いだけしか行わないのが理想ですが、タオルは構造上おむつと同じ加工では糸が傷みすぎることから、最低限の薬剤、石けんが必要です。
こうしてゆっくりと時間をかけてでき上がるタオルは赤ちゃんやお肌の敏感な方でも安心して使うことができて、さらに洗濯を繰り返しても柔らかさが長続きするのです。

カラータオルの場合は、上記の薬剤のほかに過酸化水素(酸素系漂白剤)、反応染料を使います。過酸化水素は中和して排水処理します。反応染料は安全性の高い染料メーカーのものを使用しています。
有害6金属(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ヒ素、有機スズ)の含まれる染料は使用しません。

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